会長挨拶

きたる2018年5月17日(木)~20日(日)、大阪国際会議場において第38回日本脳神経外科コングレス総会を開催させていただきます。

日本脳神経外科コングレスの設立趣旨は、脳神経外科医の生涯教育と科学的研究による脳神経外科学の進歩を通して、国民の健康・福祉に貢献することです。コングレス総会は4日間を通じ全て指定演者による講演で成り立ち、その演者に指名されることは、脳神経外科学を構成する各分野における日本のトップランナーであることを意味します。演者は長い時間をかけて周到な準備をし、当日は全国から集う5000人の脳神経外科医が、自らの知識と技能を向上させるために真剣に勉強しています。

今回の総会のメインテーマは、「みらいを救う脳神経外科」としました。ここで言う「みらい」とは、脳神経外科学の未来ではありません。さまざまな神経疾患に苦しむ患者1人1人の未来、子どもや配偶者など家族の未来、それを取り巻くコミュニティの未来、そして日本社会の未来、それらを「みらい」というひらがな3文字に込めました。脳神経外科学が直面する対象の「みらい」です。

医療の対象が「病気に苦しむ人間」である以上、もとより「みらい」はバラ色ではありませんが、医療現場では「みらい」を救うべく、多くの医師・研究者が日夜闘っています。第38回日本脳神経外科コングレス総会は、そのような現場へのエールを第一義とし、さまざまな「みらい」と対峙する私たちが今なすべきこと、そして今は困難であってもこれから絶対に可能にしなければならないことについて、落ちついて学び、考察できる会を目指します。

新緑の大阪に多くの会員の皆様をお迎えでき、共に学べることを、心より願っております。

第38回日本脳神経外科コングレス総会
会長 髙橋 淳
(国立循環器病研究センター 脳神経外科)

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